「なぜなぜ分析でヒューマンエラー撲滅」日経コンピュータにて連載されました

日経コンピュータ(日経BP刊)

「なぜなぜ分析でヒューマンエラー撲滅 」 - タイトルと概要 - 

「日経コンピュータ」(日経BP刊)にて、2017年9月14日号より 「なぜなぜ分析でヒューマンエラー撲滅」を連載。今までとは違った切り口で、なぜなぜ分析のポイントを説明。(2019年6月13日号で連載終了)

現在なぜなぜ分析を実施している方はぜひご一読頂き、問題解決等のヒントにして頂ければ幸いです。

 

以下に、今まで日経コンピュータに掲載されたタイトルと概要を記載しました。

バックナンバーについては、日経BPに直接お問い合わせ頂ければ幸いです。

 

 

2019年発刊

 第23回 6月13日号 6月上旬刊 (最終回)

バラつきや変化に強い業務を設計 事前にミスに気付ける体制を築け

ヒューマンエラーが起きる大きな原因は「バラつき」にある。

同じ仕事でも、条件が少し変わっただけでミスが発生する。

変化に弱い業務はすぐ見直し、「ミスに気付ける」仕組みを入れる。

 

 第22回 5月16日号 5月下旬刊

他人事で考えると対策は機能せず 第三者が原因を断定するのは最悪

なぜなぜ分析に第三者が参加すること自体は悪くない。

しかし、最初からミスの原因を断定してかかるのは問題だ。

第三者も当事者意識を持って「なぜ?」を出す必要がある。

 

第21回 4月18日号 4月下旬刊

「いつも」と「たまたま」は違う 再教育や意識改革は対策にならず

誰でも一度は「確認していなかった」という失敗経験があるはずだ。

かといって、ルールを守らせるために再教育をしてもまた繰り返すだけ。

確認する必要がないように工夫するなど、実効性のある対策を考えよう。

 

第20回 3月21日号 3月下旬刊

副詞を使って割合や頻度を表す 比較相手もはっきりさせる

なぜなぜ分析では文章の表現力を求められる。

気にかけてほしいのは、割合や頻度などを示す副詞の活用だ。

ミスを記述する際は、前日との違いなど比較対象を明確にする。

 

第19回 2月21日号 2月下旬刊

原因追究には観察力が不可欠 文章の表現力を鍛える

なぜなぜ分析には正確な情景描写が欠かせない。

曖昧な文章を書く人は大抵、物事の捉え方が大ざっぱだ。

ミスの原因を突き止めたければ、まず表現力を磨こう。

 

第18回 1月24日号 1月下旬刊

担当者のミスを管理者が気付かず 業務設計のおかしさを先に疑う

 なぜなぜ分析は「なぜ?」を考える前に「いきさつフロー図」を描く。

そもそも業務の進め方がおかしいという事実を発見できる可能性が高い。

フロー図で見えた改善点を基に、業務プロセスを変えることをまず考えよう。

 

 

                 2018年発刊

第17回 12月 6日号 12月上旬刊

曖昧な表現は避ける ぼやけた言葉だと解釈がバラつく

 日常会話で使う言葉には、人によって解釈がバラつきやすいものが数多くある。

そうした表現をなぜなぜ分析に持ち込むと、おかしな「なぜ?」が出てきてしまう。

物事を正確に伝えたいなら、人によって解釈がバラつかない言葉を選ぶ習慣を身に付けよう。

 

第16回 11月 8日号 11月上旬刊

ルールばかりに目を奪われるな 仕事のやり方を変える発想を

現場でミスが起きると、ルール違反がなかったかにこだわる人がいる。

そうした人には「ルールは絶対に正しい」という先入観がある。

ルールは一度作って終わりではなく、常に見直すものという視点を持とう。

 

第15回 10月11日号 10月中旬刊

 どの場面を事象に選ぶか 「最も良くない状態」を優先

なぜなぜ分析では、何を事象にすべきかで迷う人が多い。

原則として、自分にとって「最も良くない状態」を事象に選ぶといい。

時系列でいえば、最終的な(良くない)結果が事象になりやすい。

 

第14回 9月13日号 9月中旬刊

 「チェック項目を増やせ」 そう叫ぶ前に進め方を改める

ミスへの対策として、チェック項目を増やす上司がいる。

部下はチェックが面倒になり、運用がいい加減になる。

チェック項目を増やす前に、業務の進め方のまずさを改めよう。

 

第13回 8月16日号 8月下旬刊

「なぜ?」には問題点を書く 状況ばかり並べるのは避ける

なぜなぜ分析をしていると「なぜ?」に問題点ではなく、状況を書き込む人が多い。

トラブルが起きたときの状況は前提条件として、分析前に整理しておくべきだ。

日ごろから、状況を説明することと問題点を語っていることの違いを意識しよう。

 

第12回 7月19日号 7月下旬刊

「どのように」を具体的に書く チェックリストは負荷が高い

「なぜ?」の表現が大ざっぱだと、大げさな対策を導きがちになる。

再発防止策が広範囲に及べば負荷が高まり、かえって実行されにくい。

文章表現は動作単位まで落とし込んで書き、対策を絞りやすくする癖を付けよう。

 

第11回 6月21日号 6月下旬刊

大ざっぱな「なぜ?」はダメ 問題は1つずつ解決するが吉

事象の表現が大ざっぱだと、続く「なぜ?」も大ざっぱになる。

これでは議論が発散するだけで、的確な再発防止策など出てこない。

問題を1つずつ絞り込んで、なぜなぜ分析するのが望ましい。

 

第10回 5月24日号 5月下旬刊

「なぜ?」の記述は1箱に1つ ワンカット表現で気づき得る

「なぜ?」を書く際は、1つの箱に1つの内容を記述する。

複数の内容を長々と書くと、原因を見逃しやすい。

写真を1枚1枚撮っていくように、一コマごとの記述が望ましい。

 

第9回 4月26日号 4月下旬刊

 遅れの問題は時間を明確に 計画と実績の差で「なぜ?」

  なぜなぜ分析でスケジュールの「遅れ」を扱うことは多い。

 その際は、冒頭の事象で「遅れた時間」の長さを具体的に記述する。

 曖昧な表現では「なぜ?」が抽象的になるので、数字を描き込む癖をつける。

 

 第8回 3月29日号 3月下旬刊

 管理者はミスに気づく工夫を 答えに詰まったら打ち止めに

  ミスが起きると、担当者を問い詰める管理者がいる。

 しかしそれでは、何の解決にもならない。

 管理者自身がまず、担当者のミスに事前に「気づける」工夫をすべきだ。

 

 第7回 3月1日号 3月上旬刊

 失敗の「なぜ?」は過去に遡る 時間軸があることを忘れない

  「なぜ?」の答えは必ず、過去にある。

 ミスの発生から過去に遡り、原因を特定する。

 なぜなぜ分析をするときは、時間軸を忘れてはならない。

 

 第6回 2月1日号 2月上旬刊

 間違いの4段階を知り、暗礁を探る 船の座礁に例えるとイメージ可能

 見間違い、聞き間違い―――――。

 4段階とは「情報」の入手、「受け取り」「判断」行動」を指す。

 特に冒頭の「~間違い」には必ず、潜在的なエラーの要因が隠れている。

 

 第5回 1月4日号 1月上旬刊

 前提条件を踏まえ「なぜ?」を出す 問題を絞り込み短時間で分析

 なぜなぜ分析には「時間がかかる」と嘆く人が大勢いる。

 分析前に「前提条件」を整理すれば、短時間で終えられる。

 検討しなくてもよい「なぜ?」は極力外し、問題を絞り込むのがポイントだ。

 

 

               2017年発刊

 

 

第4回 12月7日号 12月上旬刊

分析前に情報の抜けと漏れを防ぐ 体制図といきさつフロー図を描く 

なぜなぜ分析を始める前に「体制図」と「いきさつフロー図」を描く。

必要な情報の抜けと漏れを防ぎ、気づきにくい事実を拾いやすくするためだ。

図を描かずに箇条書きで情報を整理しても、問題の核心には迫りにくい。

 

 

 

 

 第3回 11月9日号 11月上旬刊

「仕方ない」と考えたら再発が続く 目的を明示して「なぜ?」脱線を防ぐ 

「顧客に言われた通りにしたのだから、ミスしても仕方ない」などと、言い訳にしか聞こえない「なぜ?」を書いて責任転嫁してはいけない。

問題から目を背け、再発防止策を導けなければ、ミスが繰り返されるだけだ。

 

 

 第2回 12月12日号 10月上旬刊

ミスした個人を責める道具ではない 当事者を追い込む「なぜ?」は誤り 

「なぜ?」を繰り返しながらミスの原因を突き止め、再発防止策を導くなぜなぜ分析。

ミスした個人に起因する「なぜ?」を深掘りしても意味はなく、当事者を責める「なぜ?」は書かない。

ヒューマンエラーは個人の問題ではなく、組織の仕組みやルールの不完全さによるからだ。

 

 

 

第1回 9月14日号 2017年9月上旬刊

なぜなぜ分析はミスの表現力が命 頭に絵が浮かぶ文を書こう 

「なぜ?」を繰り返しながら再発防止策を導く「なぜなぜ分析」は、出だしの表現が何より大切だ。

具体的な絵が頭に思い浮かぶくらいの意味がはっきりとした文(ミスの内容)を描くことで、的確な「なぜ?」と再発防止策にたどり着けるようになる。

 

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2020年度の言葉

8588

失敗の原因追究に管理職も入って、自ら改善策を出す

 

 皆さんは、失敗を当事者だけに関わる問題で済ましてはいないだろうか。

 

失敗に至ったいきさつをはっきりさせて、なぜ失敗が発生したのか掘り下げていくと、ほとんどの失敗は当事者の関わる問題だけでなく、業務全体あるいは管理職の関わる問題もあることに気づく。

 

  失敗というのは、会社や職場の脆弱な部分が、たまたま形になって表れてきたに過ぎない。

  優れた管理職ほど、部下の失敗を見て、自らが関わる問題にも気づき、すみやかに改めていく。

 

 管理職が自ら関わる問題に気づかず、失敗した当事者や関係者を攻めるのは論外である。

 

次回失敗しないためにはどうしたらよいか、管理職と当事者が一体になって、全員分の改善策を出すつもりで原因追究を進めることが大切だ。

 

 コロナ禍により新たな取り組みが始まった職場や企業も少なくない。新たな取り組みの中での失敗であればなおさら、失敗の当事者と管理職が一緒に考えていく。

 

 いち早く業務全体を変えていけるかどうかが、企業の生き残りの成否のカギを握ることはいうまでもない。

 

2020年8月12日 小倉 仁志

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